ポスト・インターネット時代を反映した
創造的プロセスにおける可謬性や多義性を祝う投げかけ。
「失敗」に新たな解釈を施すことで生まれる豊穣な多様性。
そこから導き出される脱構文/誤文法の方程式。
気まぐれな換言や作為的な転置は楔となり、
すでに揺らいだ合理性と急速に広がる不確実性の間に存在する力学の決壊を促す。

—「Floating Urban Slime/Sublime」ディレクター 稲川 豊


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FUSSカウントダウンby杉本達應&稲川豊 (コントリビューター:イワフチメグミ、ニコラ・モリソン、 ピーターヨウ、マーティン・トーマス、 松延総司、 山田亮太、 ルパート・ロイデル)

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FUSSカウントダウンby杉本達應&稲川豊 (コントリビューター:イワフチメグミ、ニコラ・モリソン、 ピーターヨウ、マーティン・トーマス、 松延総司、 山田亮太、 ルパート・ロイデル)

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FUSSカウントダウンby杉本達應&稲川豊 (コントリビューター:イワフチメグミ、ニコラ・モリソン、 ピーターヨウ、マーティン・トーマス、 松延総司、 山田亮太、 ルパート・ロイデル)

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稲川豊

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WE+ “Patience” 2016

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ウォン・ピン “AN EMO NOSE” 2015 Courtesy of Edouard Malingue Gallery

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小野環

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シュシ・スライマン“God Save The Queen”2009
© Shooshie Sulaiman, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

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ニコラ・モリソン

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ヒロコ ナカジマ

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三上清仁


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FLOATING URBAN SLIME / SUBLIME


会期:2017年11月18日|土|- 2018年1月8日 |月・祝|
開館時間:11:00 - 18:00(最終入館は17:30)
会場:2F展示室
休館日:火・水曜日、12月30日−1月3日
観覧料:一般300円 [200円] 学生200円
*[ ]内は10名以上の団体料金、高校生以下または18歳未満・各種障害者手帳をお持ちの方は無料

参加クリエーター(居住国):
稲川豊(日本)|イワフチメグミ(日本)|We+(日本)|ウォン・ピン / 黃炳(香港)|小野環(日本)|勝目祥二(STUDIO NIJI)(日本)|シュシ・スライマン(マレーシア)|ジー・ヤン・ボー / 巫思远(シンガポール)|ジェームス・ブルックス(イギリス)|杉本達應(日本)|ニコラ・モリソン(イギリス)|ヒロコ ナカジマ(香港)|ピーター・ヨウ(アメリカ)|フア・クアン・チェン・サイ / 陈赛华灌(シンガポール)|マーティン・トーマス(イギリス)|松延総司(日本)|三上清仁(日本)|ルーパート・ロイデル(イギリス)|Lens(日本)|山田亮太(日本)

共催:公益財団法人みやうち芸術文化振興財団
助成:NATIONAL ARTS COUNCIL SINGAPORE
協力:Edouard Malingue Gallery、小山登美夫ギャラリー、HAGIWARA PROJECTS

企画発案/ディレクター:稲川豊|企画協力:兼本ひとみ(STUDIO NIJI)
デザイン・ディレクション:STUDIO NIJI
FUSS カウントダウン:杉本達應&稲川豊
メディア・パートナー:Glass Magazine



 「ピンク・スライム」と呼ばれるピンク色をしたペースト状の加工食肉は、アメリカでは安全性に問題がないとされているためにアンモニアで防腐処理されていても表記の必要がなく、消費者は知らないうちにその不気味な物体を口にしてしまう。含有物の痕跡がなくなるまですり潰され別のものへと姿を変えるピンク・スライムは、食においてだけでなく、現代のインターネット社会において快適さや手軽さの裏に潜んで、私たちの日常を脅かすものの比喩と捉えることもできるだろう。データ化された情報の断片が無数に漂い、物事が複合的に、またパラレルに関わり合う現代社会の中で、このスライムは有機的に広がり続ける。そこでは、私たち一人ひとりが論理的な思考にとらわれずにズレや違和感へと目を向け、自ら浄化作用を働かせてスライム(slime)をサブライム(浄化)(sublime)することが求められているようだ。
 オンラインとギャラリースペースにまたがるクロス・ジャンルな実験の場を創出するコンテンポラリー・プロジェクト「Floating Urban Slime / Sublime(たゆたう粘縮)」では、多様な領域のアーティストやクリエーターの表現が謎かけのように配置され、見る者にズレや違和感を感じさせるような場がつくり出される。そこからは、今まで私たちが見過ごしてきた何かへと向き合うヒントが導かれるだろう。

 


 

オープニング・パーティー&パフォーマンス
■パフォーマンス
コントリビューター:ヒロコ ナカジマ(*ナカジマは来場できません)
パファーマー:FUSS
日時: 2017年11月18日(土)18:00− *申込不要

クリエイターズ・トーク
日時: 2017年11月19日(日)14:00−16:00 *申込不要
参加クリエーター:稲川豊、We+、小野環、勝目祥二(STUDIO NIJI)、兼本ひとみ(STUDIO NIJI)、杉本達應、フア・クアン・チェン・サイ、松延総司、三上清仁、Lens (予定)

 


稲川豊

1974年東京生まれ、尾道市在住。現代のデジタル化社会にみられる多重構造化したパラレル・ワールドとその発生原理を主なテーマとして制作を行う。「OTAK JEPUN」Lorong Kekabu、クアラルンプール(2016)、「The Invasion of Cyberspace」Unit 24 Gallery、ロンドン(2014-15)、「Sensory Cocktails」Gallery Zandari、ソウル(2009)、Yutaka Inagawa and Adam King, Pippy Houldsworth Gallery、ロンドン(2009)など多くの国際展に参加し、作品はWillian Lim Collection(香港)、The Progressive Art Collection(アメリカ)などに所蔵されている。


イワフチメグミ

1977年新潟生まれ、東京在住。千葉大学工学部工業意匠学科卒業後、出版社で書籍装幀デザイナーとして勤務しながら『乙女通信』などZINE(個人誌)の制作を始める。現在育児奮闘中。


We+

安藤北斗と林登志也が2013年に結成したデザインスタジオ。「Milan Design Week」(イタリア)や「Maison & Objet」(フランス)など国際的な展示会に出品し、ソニー/マリメッコ/フィンエアー/伊勢丹三越/森美術館などの企業・美術館に対しコミッションワークを制作。また《Patience》などの作品はパリのデザインギャラリーGallery S. Bensimonがプロモーションを行う。


ウォン・ピン

1984年香港生まれ、同地在住。ポップなイメージを用いてカラフルさと馬鹿ばかしさの要素を織り交ぜながら、抑圧された性や個人のセンチメントを表現し、また政治的規制などの議論を誘発する作品を発表する。プラダ/M+/NOWNESSなどに対しコミッションワークを制作。Perspective’s ’40 under 40’受賞。近年にはChinese Centre for Contemporary Art(CFCCA)でのレジデンスや、マンチェスター、香港、イスタンブール、ベルリン、パリをはじめ世界中の国際展に参加し、作品はM+香港などに所蔵される。


小野環

1973年北海道生まれ、尾道市在住。AIR Onomichiディレクター。三上清仁と共にアーティスト・デュオ「もうひとり」を結成し、デュオと並行して個人でも活動を行う。ペインティングやインスタレーションなど多様なメディアを用いながら物事の構造へと介入し、新たな断面を生み出すことで構造の再構築/再編成を行う作品を制作する。本展へは小野環として参加。近年の主な展覧会に、「dr/op Beyond Boundaries」Goodman Arts Centre、シンガポール(2017)、「ユートピアの迷子石」Utopiana、ジュネーブ(2013)(※「もうひとり」での作品発表)、「gardens 植木鉢の冒険」ふくやま美術館、福山(2008)など。


勝目祥二(STUDIO NIJI)

勝目祥二が2012年に設立したデザインスタジオ。《Lactea》がTOYOTAレクサスのPVに起用され、また本作によりフランス振興公社の初外国人招聘作家として「Maison & Objet」(フランス)へ参加。江戸初期より組紐の製造販売を行う道明の新ブランド「DOMYO」のディレクションをはじめ、プロダクトデザイン/インテリアデザイン/空間デザイン/グラフィックデザイン/ブランデイング/アートディレクション/企画・商品開発など幅広い活動を行う。


シュシ・スライマン

1973年マレーシアのムアール生まれ、クアラルンプール在住。ドローイング/ペインティング/パフォーマンス/詩など様々なメディアを用いて、自身のアイデンティティやプライベートと密接に関わる政治的・儀式的要素の強い作品を制作する。また若手アーティストの育成を目指すMAIX(Malaysian Artist intention Experiment)を設立、ギャラリースペースの運営も行う。「Gwangju Biennale」(2014)、「Singapore Biennale」(2011)、「Asia-Pacific Triennial」(2009-10)、「Documenta 12」(2007)など数多くの国際展に参加し、作品はKadist Foundation(パリ)や国立近代美術館(パリ)などに所蔵されている。


ジー・ヤン・ボー

1965年シンガポール生まれ、同地在住。ひと気のないショッピングモール、車や飛行機のクラッシュシーン、何気ない日常品、または教会の朽ちたインテリアなど、現代社会における幅広い事象をサブジェクトにして人間の実在を暗喩的に描き出す。「The Father」iPRECIATION、シンガポール(2014)、「100 Painters of Tomorrow」Beers Contemporary、ロンドン(2014)、「The Realm in the Mirror, Vision Out of Image」Suzhou Jinji Lake Art Museum / Suzhou、中国 (2013)/ The 2012-13 Sovereign Asian Art Prize, 香港(2013)、「AIR at Kuandu Museum of Fine Arts」台北(2012)など、多くの国際展に参加する。


ジェームス・ブルックス

1974年イングランドのデヴォン生まれ、ロンドン在住。ラジオや映画、テレビ、紙媒体のメディアに現れる文化的なステータスを出発点に、ドローイング/プリント/オーディオ/映像作品など多様なメディアによって、現代社会にあるイメージの所在や受け取られ方を模索する作品を制作する。Trinity Contemporary、ニューヨーク(2009)、Bomuldsfabriken Kunsthall、ノルウェー(2009)、Tate Britain, ロンドン(2006-07)、Galerie Thaddaeus Ropac、パリ(2006)など、世界中の国際展に参加する。また「Land Observations」という名でミュージシャンとしても活動し、アルバムも数々リリースしている。


杉本達應

1975年熊本生まれ、佐賀在住。デジタルコンテンツ・デザイン、メディアアート、ワークショップデザイン、メディア研究など様々な領域を横断しながら活動する。主にメディア表現を支援する活動に取り組んでおり、その活動に関連したシステム開発を行う。第5回・第9回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品。未踏ソフトウェア創造事業「天才プログラマー/スーパークリエータ」認定。共著書に『メディア技術史』(北樹出版)。共訳書に『Processing』『Generative Design』(ビー・エヌ・エヌ新社)。


ニコラ・モリソン

1981年ロンドン生まれ、同地在住。雑然としたロンドンの片隅にある様々なものに目を向ける観察者モリソンは、自然界に見られる美とエナジーに関わる考察を行う作品を制作する。自然界の形態を記録することを中核に置いた紙の作品に見られるように、近年では表現的な抽象表現へと傾倒する。「Lynn Painter Stainers」The Mall Galleries、ロンドン、「Myth & Lore」Styx、ロンドン(2017)、「CHEMCRAFT」ロンドン(2015)、「400 Women」Edinburgh Art Festival、エディンバラ(2011)、「Nothing Like Something Happens Anywhere」Gothenburg、スウェーデン(2009)など、多くの国際展に参加する。


ヒロコ ナカジマ

1985年東京生まれ、香港在住。ロンドンのセントラル・セントマーチンを2012年に卒業後、様々なフリーランス活動を経て色彩とグラフィックにフォーカスし、カシミアなどのラグジュアリーな素材を使用したニットウェアレーベルHIROKO NAKAJIMAを設立。エジプトの石棺や折り紙など、多彩な文化的表象からインスピレーションを受けたコレクションを発表し、有機的かつ彫刻的な要素を備えたウェアラブルなアートとしてのファッションを追求する。


ピーター・ヨウ

1967年マレーシアのペナン生まれ。ロンドン/ニューヨーク/東京を拠点としたブリティッシュ・マレーシアン ライター。東南アジアのトロピカルアイランドを舞台にした初の教養小説である『オン・エレファント・ロック』を現在執筆中。本作では先住民の声を取り戻すかのように、被植民者自身に彼らのストーリーを語らせている。『グラスマガジン』/『インプレッション』/『ヴィジュアルヴァース』/『140ストーリー』に寄稿する。


フア・クアン・チェン・サイ

1976年シンガポール生まれ、同地在住。ドローイング/映像/パフォーマンス/写真/スカルプチャー/サウンド/インスタレーションなど様々なメディアを横断し、時間とスペースをテーマに制作を行う。ベルリンのKünstlerhaus Bethanien、福岡アジア美術館でのアーティスト・イン・レジデンスへ参加。「Singapore Eye」Saatchi Gallery、ロンドン/ArtScience Museum、シンガポール(2015)、「Walking through Haw Par Villa」Esplanade、シンガポール(2015)、「Verticality」Centre Intermondes, La Rochelle、フランス(2015)、「Singapore Biennale 2013 ‘If the World Changed’」SOTA Theatre、(2013)など、多くの国際展に参加する。


マーティン・トーマス

1962年イギリス生まれ、サマーセット在住。多様な文化における表象や言語の役割、またそれらが私たちの経験や理解に及ぼす影響をテーマに、様々なメディアによる作品を発表する。本国のイギリスをはじめ、数多くの国際展に参加。バーススクールオブアートアンドデザインのファインアートアンドコンテンポラリーアーツプラクティスにて教鞭をとる。


松延総司

1988年佐賀生まれ、京都と滋賀在住。線や影を概念的に扱い、作ることと消すこと、在ることと無いことなど、相反するテーマを表現した作品を制作する。近年ではアパートのリノベーションやパフォーマンス形式での作品発表なども行う。近年の主な展覧会に、「Knit the Knot」 HAGIWARA PROJECTS、東京(2016)、「控えめな抽象」Maki Fine Arts、東京(2015)、「Abstract Jungle」GALERIE DE MULTIPLES、パリ(2015)、「スティル・ライフ・トランスペアレント・オブジェクツ」HAGIWARA PROJECTS、東京(2014)、「COVERED TOKYO: Hikarie, 2014」渋谷ヒカリエ 8/CUBE、東京(2014)などがある。


三上清仁

1973年熊本生まれ、尾道市在住。小野環と共にアーティスト・デュオ「もうひとり」を結成し、デュオと並行して個人でも活動を行う。AIR Onomichi、光明寺會舘、なかた美術館ディレクター。見過ごされがちな身の回りの出来事などを収集し自身の活動や作品へ転化することで、アート/音楽/食など多種多様に社会へアプローチする。本展へは三上清仁として参加。近年の主な展覧会に、「Dogs in a Room」光明寺會舘、尾道(2015)、「100 のアイデア、あしたの島」旧赤松医院、空き地、空き家、百島(2013)、「静かなもの& Books」なかた美術館、尾道(2014)などがある。


ルーパート・ロイデル

英国コーンウェル在住。詩人/ペインター/エディター/パブリッシャー。
http://www.shearsman.com/ws-shop/category/950-loydell-rupert-m


Lens

岡田憲一と冷水久仁江が2014年に結成したクリエイティブ・ラボ。
岡田憲一:兵庫県出身。関東学院大学建築学部在学中から映像表現に関心を持ち、卒業後に渡英。ロンドンのRoyal College of Artでインタラクションデザインを学ぶ。帰国後ソニー・クリエイティブセンターのデザイナーを勤めながら、2011年11月に冷水とFuwariLAB設立。2014年に合同会社LENSを立ち上げる。
冷水久仁江:群馬県出身。関東学院大学経済学部経営学科に所属する傍ら、インテリアの専門アカデミーでインテリアデザインを学ぶ。卒業後リノベーションデザイン会社のインテリアコーディネーターとなり、その後、化粧品会社で商品企画・パッケージデザインを手掛ける。


山田亮太

1982年北海道生まれ、東京在住。詩人。主な詩集に『ジャイアントフィールド』や『オバマ・グーグル』(ともに思潮社)などがあり、『オバマ・グーグル』で小熊秀雄賞受賞。2006年にヴァーバル・アート・ユニット「TOLTA」を結成し、主な作品に「スペクトラム・ダダ・ナイト」(スパイラル、2016)、「前橋ポートレート」(アーツ前橋、2015)、「タイム」(神奈川芸術劇場、2012)などがある。