開催予定

一人の俳優のための五人の演出家による上演Ⅱ「Before boiling」(再演)

2025年12月18日(木)19:30-, 12月19日(金)17:00-

前田耕平・個展「コスモレジデンス」の関連イベント

京都・東京・金沢・富山の4都市で巡演されている「一人の俳優のための五人の演出家による上演」の中から、前田が脚本・演出を手がけた「Before boiling(ビフォア ボイリング)」を個展会場で再演します。

一人の俳優のための五人の演出家による上演について
この企画はタイトルの通り、「1人の俳優により上演する作品を5人の作家/演出家がそれぞれ新たに創作する」プロジェクトです。
京都、松本、富山、東京の4都市で上演を行い、5作品×4都市=20公演、合計50回(1作品×10上演)の上演を1年かけて実施致します。
企画の発起人であり、出演者となる俳優は桑折 現(こおり・げん)。学生時代より長らく京都を拠点に俳優、演出家として創作表現活動を行い、2022年より富山県に移住。以降も俳優として、多彩な作品で地域を越えて創作の場を広げています。
企画に賛同し参加を快諾した演出家5人も、それぞれに舞台芸術、現代美術の第一線で活躍する錚々たる顔ぶれが揃いました。
(現在、2作品の公演が終了し、3作品目以降の公演は、11月〜3月にかけて開催されます。)

「Before boiling」について
「1人の俳優のための5人の演出家による上演」2作品目。現代美術のフィールドで活躍する注目のアーティスト前田耕平が初めて舞台作品の演出を手がけます。自然と人の関係性を子どものような純粋性と狂気を共存させた視点で見つめ、これまでに自身の身体性に連動した作品を多く発表してきました。アーティスト・前田耕平が俳優をいかに扱い、どのような舞台作品を手がけるのかご期待ください。
※2025年8月に本公演は終了しています。

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点る火
柔らかい水の上
身体をくねらせる
波うって、血が騒ぐ
透き通った薄皮の下で
内臓がぐるぐると渦を描く
賜物はわめく
不快と欲望

泡一つ
青い葉の上
身体を踊らせる
手足を掻いて、肉を喰う
黒いものは白く
白いものは黒く
肌の色ごと滲んでいく
じわりと水が溶け出して
背中にへばりつく
不安と温もり

夏のコンクリートの上
躊躇なく
身体が放り出される
ころろ、からら
だんだんと熱くなってきた

前田 耕平

一人の俳優のための五人の演出家による上演|Webサイト

俳優・演出家

俳優:桑折 現
作・演出:前田 耕平

京都公演より
京都公演より

桑折 現|こおり げん

俳優・演出家。京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)映像・舞台芸術学科を1期生として卒業。卒業制作にて太田省吾の戯曲を解体して再構成した舞台作品『10の地点』を構成・演出し、京都造形芸術大学学⻑賞を受賞。在学中にパフォーミング・アーツカンパニー<dots>を結成。主宰及び全作品の構成・演出を担当。京都を拠点に2001~2015年まで精力的に活動を行う。「映像・空間・身体」をキーワードに、複数の要素を重層的に構成したスケールの大きな空間造形と、そこに存在する人間の対比から独自の世界観を作り出し舞台芸術の可能性を探究してきた。代表作に安藤忠雄建築の屋外美術館・陶板名画の庭にて特設水上舞台を設けた野外作品『KISS』、国内外の俳優/ダンサーと「越境」をテーマに横浜での滞在制作を経て制作した『boat here, boat』などがある。その他国内の劇場との共同制作など多数。
近年は演出から俳優としての活動に比重を移し、多視点的に舞台芸術を探究している。俳優としてはこれまで様々な演出家・団体のクリエーションに参加。近年の出演作は、akakilike『希望の家』、第七劇場『ヘッダ・ガーブレル』『三人姉妹』、ブルーエゴナク『Doudemoii shi』など。2024年、小高知子劇作による一人芝居『夜を剥ぐ』にて、2024年上半期・関西ベストアクト作品賞に選出。

前田 耕平|まえだ こうへい

アーティスト。1991年和歌山県生まれ。自身のルーツとなる紀伊半島での風土や体験、同郷の博物学者である南方熊楠の哲学を根幹に「自然と人の関係や距離」をテーマに活動。国内外の自然地形や生態系、文化や信仰に目を向け、フィールドワークから、写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションなどの作品を制作。近年は「高瀬川モニタリング部」や、「動物園の未来ラボ」プロジェクトなど多様な活動を行う。主な展覧会に、個展「点る山、麓の座」(国際芸術センター青森)、「あわいの島」(アドベンチャーワールド、和歌山)、「タイランドビエンナーレ2023」(チェンライ)、「紀南アートウィーク2021」(南方熊楠顕彰館、和歌山)、など。

Photo:Toma Yamasaki

基本情報

日程

全2回公演 
2025年12月18日(木)・12月19日(金)

12月18日(木)19:30-
12月19日(金)17:00-

上演時間は約50分程度
各公演後にアフタートークを予定

ご予約フォーム
https://forms.gle/igwzRm4mFd5Q4sbF8
※当日空きがある場合は当日観覧も可能です

会場

アートギャラリーミヤウチ

料金

3,000円
※展示の観覧をご希望の方は別途観覧料を頂戴します(一般500円、学生300円)
※お支払いは当日受付でお支払いください(現金 / PayPay / クレジット)

出演

桑折 現

作・演出

前田 耕平

制作協力

永原 圭介

主催

公益財団法人みやうち芸術文化振興財団 / アートギャラリーミヤウチ