被爆80周年の節目にあたり、当館の主要コレクションのひとつである「梟コレクション」を中心にご紹介します。梟コレクションは、1966年から1986年まで広島市内で営まれた「画廊梟」(以下、梟)のオーナー、志條みよ子氏の旧蔵品で、主に梟で展示歴のある作家の作品約200点と、展覧会の案内状や手紙などの関連資料をまとめたものです。
幅広い世代の画家が出展した梟では、「街」「貌(かお)」「花」といったテーマを掲げた展覧会が数多く開催され、案内状には志條氏の芸術観も記されています。画家たちは、それぞれのテーマに応えながら、広島への眼差しを表現してきたのではないでしょうか。
本展では、戦後の復興期に現役で活動した画廊や作家の作品を通して、改めて広島の戦後美術の一端を記録し、共有することを目指します。
志條みよ子(1923-2013年)は、戦後間もなく文化人が集まる「酒場 梟」を開業。酒場のある通りを通称「なめくじ横丁」と名付け、1966年に「画廊 梟」に改装。広島の戦前・戦後美術史における重鎮作家の福井芳郎、灰谷正夫、船田玉樹から、当時若手だった殿敷侃、入野忠芳、田谷行平、久保俊寛といった画家を取り扱った。2016年志條の愛蔵品(梟コレクション)約200点を、ご遺族の意向からアートギャラリーミヤウチで収蔵する運びとなり、2018年には、初公開として特別展「梟コレクション 志條みよ子の眼と愛」を開催。
豊原正子《ひまわり》
浜崎左髪子《段原末広町の宇品線》(1981)
木村武男《人物》
久保俊寛《ピエロ》(1985年頃)
殿敷侃《空、夏》(1984年)
田谷行平「題名不詳(花)」(1972年頃)
貫志朗「題名不明(花と人物)」(1978年)
増田勉《花と鳥》
大木茂《広島元安川朝景》
入野忠芳「題名不詳(顔)」
福井芳郎《骸骨群》(1968年)
ほか
アートをうつそう!まねっこポストカード
おはなし会:画廊梟について
学芸員によるギャラリートーク
会期 | 2025年8月1日(金)-10月13日(月・祝) |
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開館時間 | 10:00-17:00(最終入館は16:30まで) |
休館日 | 火・水曜日(但し9/23は開館) |
観覧料 |
※ 9/15(月・祝)まで同時開催の「KIT Miyauchi 01」もご覧いただけます |
主催 | 公益財団法人みやうち芸術文化振興財団 |
担当学芸員 | 今井みはる |
スタンプラリー | 本展は、はつかいちアートレゾナンスの企画「はつかいちアートスタンプラリー」の対象展示です
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賛助会員・ご寄附のお願い | 今後も継続してコレクションを保存、調査、発信していくために、皆様からのご支援も不可欠です。当館の活動にご賛同いただける場合は、賛助会員またはご寄附にて応援いただけますと幸いです。
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