トーク「キリスト教・ポーランド・EUと島国: 芸術と民主主義の複数性」+特別展示「マグダレナ・アバカノヴィッチ」

2018年9月16日(日)
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話し手: 堤 拓也(キュレーター)

中欧(あるいは東欧)に位置するカトリックの国ポーランド。今回は4つのトピック「地勢・宗教・政治・展示」に注目し、社会領域がどのように芸術領域に影響を与えるのかを考察します。さらにヨーロッパ全体や日本の事例とも比較しつつ、共通点や相違点を通して「芸術」と「民主主義」の複数性を確認していきます。それはつまり、西ヨーロッパからは極東に位置しており、古来より中国文明の影響を受けて発達し、太平洋側に大国がない島国における「芸術」を実践していく際の参考となるはずです。

また、今回は講義に合わせ、アートギャラリーミヤウチが所蔵しているマグダレナ・アバカノヴィッチ(1930–2017)の版画作品《Katharsis》(1985)を6点と、彫刻作品のマケットなどを展示いたします。
※上記版画作品は今年寄贈いただいた新収蔵作品となります。

堤 拓也 / TSUTSUMI Takuya

1987年滋賀生まれ。キュレーター、グラフィック・デザイナー。2011年京都造形芸術大学 情報デザイン学科卒業後、2013年から 2016年までARTZONEディレクター (京都)。同年よりポズナン芸術大学 (ポーランド) にて一年間のレジデンスを経て、2017年よりアダム・ミツキエヴィチ大学大学院社会科学部カルチュラル・スタディーズ専攻在籍。主なキュレーションに「Made in.between East-West」(ポズナン、2018)、岸井大輔個展「戯曲は作品である」(京都、2015)、「Before Night Falls 夜になるまえに」(京都、2015)、山城大督個展「HUMAN EMOTIONS」(京都、2015) など。その他に、オンラインサイト: UNDERSCAN への参加 (2018‒) や、ブックフェアの企画 (京都、2017)、カタログの出版など。 現在、ポズナン在住。

マグダレーナ・アバカノヴィッチ / Magdalena Abakanowicz

1930年ポーランド・ワルシャワ生まれ。第二次世界大戦中に幼少時代を送り、その後ポーランドの共産主義体制のなかで過ごす。1955年ワルシャワ美術学院卒業。1960年代に織物による立体〈アバカン〉の連作を始め、1970年代から断片化された人体をモチーフにした群衆のインスタレーション作品を発表。80年代にはブロンズや石による彫刻も制作する。1980年ポーランド代表作家としてヴェネチア・ビエンナーレに出品、81年パリ近代美術館で大回顧展を開催するなど世界中の主要美術館で多くの発表を重ねる。1991年に日本での初個展が開催された。2017年4月ワルシャワで死去。

基本情報

日時

2018年9月16日(日)14:00-15:30
※開場13:00(開館は11:00〜)

会場

アートギャラリーミヤウチ 2F展示室

入場料

500円 / 予約不要・先着順

開催レポート

会場の様子