岸井大輔 ワークショップ・トーク

2014年7月25日(金)16:00-21:00

いま、欲しいアートスペースはどうつくるか?

日本にアート、すなわち西洋芸術が紹介されてから100年以上が経ちました。2000年代に入る頃からは各地で地域展開型のアートプロジェクトが普及はじめ、アートやアーティストという言葉は一般化してきているようです。しかし、ギャラリーや美術館はあいかわらずちょっと敷居の高い場所に留まっています。日本ではどんな立ち位置のアートスペースがうまくいくのか、という問いにはまだ模範解答もないように見えます。このたび、日本中を旅し、アートと地域の事例をみながら作品をつくられている劇作家の岸井大輔さんをお招きし、日本各地のアートスペースの事例を参加者との対話を含みながらお伺いしていきます。また、会場となるアートギャラリーミヤウチを例に具体的な可能性をあげながら、どのようなスペースが人を惹き寄せうまく機能していくかを参加者とともに考えていきます。

(1)ワークショップ

ケーススタディ「アートギャラリーミヤウチの場合」
商店街、施設、イベント・・・集客の問題は、常に主催者の悩みの種です。今回、ケーススタディとして、地の利の悪い「アートギャラリーミヤウチ」を例に、今後の可能性を探るためのフィールドワークを行います。ケーススタディとして行うため、岸井さん、そして、集まった方々によるさまざまな視点が皆さんのイベント・地域にもきっと役立つことでしょう。

■日時:7月25日(金)16時~18時
■定員:10名
■参加費:1,000円
*歩きやすい服装でお越しください

(2)トーク

「日本全国のアートスペースを訪ね、対話し、リサーチする岸井大輔がそのすべてを話します」
年間130本、日本各地でイベントを行い、対話を重ね、その中から演劇やイベントを仕掛ける岸井さんが、各地のアートスペースを事例に、会場の皆さんの課題と照らし合わせながらお話していただきます。人が集まることで生まれるものとは、良い場所の定義とは何か。他の事例と比較することで、一つの場所にコミットする主催者と来場者のそれぞれの立場から考えていきます。

■日時:7月25日(金)19時~21時
■定員:30名
■参加費:1,000円 *ただし、1と2両方参加の場合は、合計で1,500円
*参加いただいた方全員にアートギャラリーミヤウチでご利用いただける観覧チケットを差し上げます。

講師

岸井大輔 / KISHII Daisuke

劇作家。1995年より、他ジャンルで追求された創作方法による形式化が演劇でも可能かを問う作品を制作している。代表作『P』『potalive』『文』『東京の条件』

1970年11月生。最初の記憶から人形劇をしている。小学校ではままごとと学級会演劇に明け暮れる。
1982年開成中学入学。演劇部で小劇場と諸現代芸術を見ながら、演劇だけが近代芸術であることに疑問をもつ。
1989年早稲田大学大一文学部入学。1995年に演劇以外の芸術ジャンルは、そのジャンルを定義することでジャンルそのものを問い直した先達が現代芸術を創った(美術におけるバウハウス・デュシャン、音楽におけるシェーンベルク・ケージ・シェーファー、ダンスにおけるラバン・フォーサイスのような)が、演劇にはいないことが、演劇が現代芸術である原因だと確信する。あるいは芸術におけるモダニズムの完遂を「創作方法によるジャンルの形式化」と捉え、われわれの世代の演劇人の歴史的役割はこの問題と向き合うことだろうと考え、創作の指針とする。
1995年から、スタニスラフスキーシステムなどの演劇創作の方法論を形式と捉え、演劇概念を拡張する試行を開始。記憶の再生が演技を生み出す事そのものを演劇と見なすプロジェクト『記憶の再生』、判断を全てサイコロに委ねる演劇『P』などを発表。その過程で、演劇を「人間の集団を素材とする」と定義。人間集団として、「まち」を捉え、まちが表現する状況を設定する作品群『POTALIVE』、人間集団へ出入りする場を演劇として提示するシリーズ『LOBBY』、集団が良い劇を創作する方法の一つを形式化したワークショップのシリーズ『作品を創る/演劇を創る』、日本集団を日本語を通して捉えるプロジェクト『文(かきことば)』などがある。
2009年から2012年には、東京における公共を考えるために、ハンナアーレントの『人間の条件』を戯曲と見なし都内で上演するプロジェクト『東京の条件』実施。会議体/準備室などの諸プロジェクトを通し、人間集団を創る作品を手掛ける。
2013年上演を『人間集団を美的に捉えそれに立ち会うこと』と定義した。

基本情報

日時

2015年3月28日(土)10:30-11:30

定員

10名

予約締切

前日17:00まで
但し定員になり次第受付終了

参加費

概要欄を参照ください

お申込み・お支払い方法

ギャラリーへの、お電話【0829-30-8511(受付:火・水を除く9:30-18:00)】か、agm@miyauchiaf.or.jpにてお願いします。その際、参加希望のイベント番号と合わせて、お名前と人数、お電話番号をお願いします。
※定員になり次第、応募を締め切ります。ただし、空きがある場合は当日参加も可能です。

主催

アートギャラリーミヤウチ