ギャラリートラック in Hiroshima

2021年4月20日頃〜4月末までの数日間(4月24日(土)〜4月26日(月)に開催しました)

トラックの荷台をギャラリーとして展示・走行するプロジェクト

企画者の黒田大スケは現在関西と広島を中心に活動する美術家であり、本プロジェクトを自身の作品展開の一つとして実践を繰り返しています。新型コロナウイルスの影響により美術館等の展覧会が延期・中止したことをきっかけに展覧会のシステムや鑑賞とは何かを改めて問い、芸術作品を観る上で重要な「移動」に焦点をあてます。
2020年12月~2月にかけては京都市内で8名のアーティストが参加。4月には後藤靖香と迎英里子が参加し広島市内を中心に作品を走行・展示していきます。作品の鑑賞方法は走行するトラックの偶然の目撃、ライブ配信の視聴、そしてウェブサイトにアーカイブされた映像やテキストの閲覧が用意されており、会場へ出向くわけでもなく、オンラインのみの視聴にも限定しない方法です。駆け抜けていく作品、リアルタイムで記録されていくような展覧会をどのように鑑賞しようとするのか、ギャラリートラックへのアクセスをお楽しみください。

ギャラリートラックについて
「走行中のトラックの荷台がギャラリーて、変なことするんやなあ」とお思いの方もおられるかと思います。たしかに現代においては、美術館のように建物の中に展示された作品を観るのが一般的な鑑賞方法であり野外展示の場合でも少なくとも作品は特定の場所にとどまっているものです。しかし、今こそ思い出してください!トラックはそもそもギャラリーであり、芸術は移動するものなのです!!!!!ギャラリートラックとは最もラディカルで野蛮な展覧会の形式であり、コロナの影響で美術館が機能不全にある現在において、展覧会とは何か?作品を鑑賞することは何か?と観ることそのものを問う実験的なプロジェクトです。また本ギャラリーは日本に限らず様々な国のアーティストの参加を呼びかけて展覧会を開催していきます。そしてギャラリートラックで開催された展覧会はウェブサイトにアーカイブしていきます!(黒田大スケ)

横目にみれば

ギャラリートラックの鑑賞・記録をめぐる展覧会(2021年5月14日〜6月20日)
詳細はこちら

参加アーティスト

黒田大スケ、後藤靖香、迎英里子

後藤靖香《覚悟のイロハ》2016、墨汁、メディウム・テトロンポンジ(京都精華大学での展示風景)
迎英里子《アプローチ 5.0》2016、パフォーマンス 撮影:澤田華
黒田大スケ《カルマ》 2019、複数面モニター、ビデオ

黒田大スケ / Daisuke KURODA

1982年京都府生まれ。2013年広島市立大学大学院芸術学研究科総合造形芸術専攻(彫刻領域)修了。同年、橋本平八「石に就て」の研究で博士号取得。歴史、環境、身体に関する様々なリサーチを通じ、認識されているが目に見えない幽霊のような存在を可視化する作品を手がける。個人の活動の他に「チームやめよう」の主宰、展覧会の企画など手がける。主な個展に「未然のライシテ、どげざの目線」(京都芸術センター、2021)、「ハイパーゴースト・スカルプチャー」(Kanzan Gallery、東京、2019)、「不在の彫刻史2」(3331 Arts Chiyoda、東京、2019)、「不在の彫刻史」(トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京、2017)、「透明な風景」(札幌国際芸術祭SIAF ラボプロジェクトルーム、2016)など。

基本情報

日時

2021年4月20日頃〜4月末までの数日間
各アーティストの走行日時、配信URLは前日又は当日SNSを中心にお知らせいたします

ギャラリートラックのTwitter

ギャラリートラックのInstagram

鑑賞方法

・トラックの偶然の目撃
・ライブ配信やアーカイブ映像の視聴

全て無料です

配信 / アーカイブ URL

4/24 14:30〜:後藤靖香展 アーカイブ

4/25 14:45〜:迎英里子展 アーカイブ

4/26 15:30〜:黒田大スケ展 アーカイブ

主催

アートギャラリーミヤウチ(公益財団法人みやうち芸術文化振興財団)

協力

広島芸術センター

開催レポート

レビュー

勝冶真美「揺れるトラックの向かう先には」『ギャラリートラック』
https://sites.google.com/view/trucktrucktruck/review/katsuya?authuser=0

今井みはる「ギャラリートラック in Hiroshima」『美術ひろしま32』広島市文化財団、2023年1月1日、46-47p.

リーフレット

「ギャラリートラック」アートギャラリーミヤウチ、2021年5月14日発行
テキスト:岩垂なつき、黒田大スケ

  • 後藤靖香《一目瞭然》の展示風景(広島、2021)撮影:橋本健佑
  • 迎英里子《ap 13.0(牡蠣)》の展示風景(広島、2021)撮影:橋本健佑
  • 黒田大スケ《無題》の展示風景(広島、2021)撮影:橋本健佑