これから

特別延長展示:前田耕平|かりのたより

2026年2月14日(土)- 3月1日(日)

広島で制作した新作《かりのたより》を特別延長展示

2026年1月25日に終了した前田耕平の個展「コスモレジデンス」で発表された《かりのたより》とその関連作品を、別会期として特別に延長展示します。

広島市内には、川の潮位にあわせて使われてきた階段状の船着場「雁木(がんぎ)」が、今も約400箇所残されています。雁木は、かつての舟運の記憶を今に伝える、広島ならではの風景です。前田はこの雁木に着目し、太田川の支流を舞台に、人々が川を渡っていく参加型プロジェクト「雁の便り」プロジェクト(※)を実施しました。公募で集まった広島にゆかりのある人々とワークショップや対話を重ねながら、「誰かや何かについて考える」行為を軸としたパフォーマンスを共につくりあげていきました。
前田が漕ぐ筏に、7名のパフォーマーがそれぞれの雁木から乗船し、次の雁木で降りていく。その過程で生まれたパフォーマンスの記録は、全貌を一望できないスケールの映像や点描、オブジェ、手紙などによって再構成され、《かりのたより》という作品として展示されています。渡り鳥の雁が隊列を組み、先頭を交代しながら長い旅を続けるように、本作は、自然や歴史という大きな流れの中で、静かに誰かに便りを出し、時には誰かを頼りながら前へ進む私たちの関係性を、いまの広島の風景に重ねて映し出します。

※「雁の便り」プロジェクトについて

令和7年度大学における芸術家等育成事業「ひろしまアーツカレント 里山と川辺の複数種共有空間を開いて、ハイブリッドな学びの場を創発する」の一環として、広島市立大学の主催、リフレクティング・ヒロシマの企画・運営のもと実施された参加型のプロジェクトであり、参加者と共にワークショップや乗船パフォーマンスまで行われました。

今回展示する《かりのたより》は、このプロジェクトを通して生まれた作品です。ただし、作品を構成する映像や平面作品などの編集・制作、ならびに展示については、当館主催の「前田耕平|コスモレジデンス」展の一環として実施されたものであり、令和7年度「大学における芸術家等育成事業」には含まれません。

|関連展示|(終了しました)
リフレクティング・ヒロシマ2025年プログラム「山と海のあいだ」

前田耕平「雁の便り」プロジェクト アーカイブ展
(ワークショップからパフォーマンスまでの様子をまとめた展示)
会期:2025年11月10日(月)ー11月20日(木)
会場:タメンタイギャラリー鶴見町ラボ
主催:広島市立大学
企画:リフレクティング・ヒロシマ
https://reflecting-hiroshima.com/1062/

出品作品

かりのたより
広島
2025
映像、筏、ミクストメディア
サイズ可変

太田川河口付近
広島
2025
紙・ペン
25.1×82.5 cm

《かりのたより》展示風景(撮影:友枝望)
《かりのたより》階段での展示風景(撮影:友枝望)
《太田川河口付近》(撮影:友枝望)
映像より(パフォーマー:高山太一、撮影:吉田真也)
映像より(パフォーマー:吉本あい、撮影:吉田真也)
映像より(パフォーマー:大森廣明、撮影:吉田真也)
映像より(パフォーマー:山本志帆、撮影:吉田真也)
映像より(パフォーマー:中川朔、撮影:吉田真也)
映像より(パフォーマー:今井みはる、撮影:吉田真也)
映像より(パフォーマー:川島桃香、撮影:吉田真也)
Photo:Toma Yamasaki

前田耕平 / Kohei Maeda

1991年、和歌山県生まれ。現在、兵庫県在住。2017年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻構想設計修了。2022年から京都・高瀬川の観察を行う「高瀬川モニタリング部」主宰。ルーツとなる紀伊半島での風土や体験、同郷の博物学者である南方熊楠の哲学を根幹に「自然と人の関係や距離」をテーマに活動。国内外の自然地形や生態系、文化や信仰に目を向け、フィールドワークから、写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションなどの作品を制作。境界を問い、不可視に触れ、時に祭事のようにその過程と行為を展開する。

近年は「高瀬川モニタリング部」、「動物園の未来ラボ」プロジェクト、舞台の出演・演出など多様な活動を行う。主な展覧会に、個展「点る山、麓の座」(国際芸術センター青森)、「あわいの島」(アドベンチャーワールド、和歌山)、「タイランドビエンナーレ 2023」(チェンライ)、「紀南アートウィーク2021」(南方熊楠顕彰館、和歌山)、など。

基本情報

会期

2026年2月14日(土)- 3月1日(日)

開館時間

10:00-17:00(最終入館は16:30まで)

休館日

火・水曜日

観覧料

無料

主催

公益財団法人みやうち芸術文化振興財団

担当学芸員

今井みはる

スタンプラリー

本展は、はつかいちアートレゾナンスの企画「はつかいちアートスタンプラリー」第2弾の対象展示です

  • 2025年9月1日〜2026年5月31日

詳細はこちら:https://www.umam.jp/hatsukaichiartresonance/

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