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手嶋勇気 “Cube(AID#27)” / “Conversion from Cube(AID#27)”

2021年1月4日(月)-2月14日(日)/ 2月21日(日)-28日(日)

ドローイング制作アプリで描いたCGの風景を油彩で写し取る

“Cube(AID#27)”
写実絵画の技法研究と制作を経て、現在は即興的でドローイングのような手法を用いた絵画を制作する手嶋勇気。主に土地の歴史や文脈に自身が接続していく試みとして「風景」を題材に描き、近年はスマートフォンの画面にドローイング制作アプリで描いた広島の風景を、油彩により模写する《Aid》シリーズを手がける。このたび手嶋は展示室内にホワイトキューブをつくり、キャンバスではなくそのキューブ内に直接《Aid》シリーズを展開していきます。制作の展開を拡げていくと共に公開方法も試行していきます。

“Conversion from Cube(AID#27)”
このたび手嶋は展示室内に約H240×W460×D490cmのホワイトキューブをつくり、そのキューブ内に直接「AID」シリーズを描き2月14日まで公開してきました(題名《Cube(AID#27)》)。モチーフは、広島市内にあるおりづるタワーの屋上展望台から見える平和公園などの風景です。本作《Conversion from Cube(AID#27)》は、絵画でありながらQRコードとして読み込むことで、この《Cube(AID#27)》を撮影した動画をオンライン上で観覧できるものとなっています。ホワイトキューブ内に描かれたアナログな絵画がデジタルに変換され、オンライン空間に描かれたような絵画として立ち現れます。

参考作品

AID#24、2020、油彩・キャンバス(photo : Kensuke Hashimoto)
AID#14、2020、油彩・キャンバス(photo : Kensuke Hashimoto)

手嶋勇気 / TEJIMA Yuki

1989年北海道生まれ 。2006年北海道伊達市の「だて噴火湾アートビレッジ 野田・永山塾」に入塾。2014年広島市立大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。主な展覧会に、「シェル美術賞展2020」国立新美術館、東京)、「個展:ひろしまスケッチ」(ギャラリーG、広島、2020)、「specimen(s)」(EUKARYOTE、東京、2019)、「VOCA展2019 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」 (上野の森美術館、2019)、「個展:Landscape and sky」(7T Gallery、大邱、韓国、2018)、「Stay in Basel」(schaukasten4051 & Ausstellungstraum、バーゼル、2018)など。展示ディレクションに「原民喜 -かすかにうずく星-」(ギャラリー交差611、広島、2018)。現在、広島市在住。

基本情報

制作

2020年11月15日(日)-12月25日(金)

展示

2021年1月4日(月)-2月14日(日) / 2月21日(日)-28日(日)

開館時間

10:00-17:00(最終入館は16:30)

会場

アートギャラリーミヤウチ2・3F展示室

休館日

火・水曜日、12/29-1/3

観覧料

無料

主催

アートギャラリーミヤウチ

支援

広島市 文化芸術の灯を消さないプロジェクト

本展は、「広島市文化芸術振興臨時支援事業~文化芸術の灯を消さないプロジェクト~」の一環として広島市を拠点とするアーティストの創作活動を紹介してく取り組みの一つして開催しています。新型コロナウイルスの影響で、決まった日時や場所での作品鑑賞は当然にあるものではなく不安定なものであることを目の当たりにしました。そのような状況下でもアーティストの活動は止むわけではなく、展覧会や演奏といった発表の形だけに留まらず制作、研究・実験といった創作活動は個々の時間で続いています。このたびのプログラムは当館をはじめ、広島市内各所、オンラインなど場所や活動期間も各アーティストで異なります。それぞれの活動を通して、作品の孤立性と関係性、展覧会やスペース、そして鑑賞のあり方を問いながらそれらの見直しを試みていきます。

開催レポート

レビュー

「手嶋勇気《Cube(AID#27)》、《Conversion from Cube(AID #27)」
鵜尾 佳奈(愛知県美術館 学芸員 / 元広島市現代美術館 学芸員)

  • Cube(AID#27)、2021、油彩・ボード(photo : Kensuke Hashimoto)
  • Cube(AID#27) 部分